編集部では、1月17日に行われた「Virtual PC 5.0 日本語版」の発表会に合わせて来日した、米Connectix社の営業担当副社長のRandy
Hagin氏、製品管理本部長のKurt 修馬克(シーマッカ)氏、アジアパシフィック営業ディレクターの内藤久義氏にインタビューを行いました。
編集部:まず最初に、「Virtual PC for Mac 5.0」のアピールポイントを教えてください。
修馬克氏:最大のポイントはMac OS XでもMac OS 9でもまったく同様に動作するという「インターオペラビリティ(相互互換性)」ですね。また、Mac
OS X版では、デュアルプロセッサに対応し、ゲストOS間でのネットワークをサポートする「バーチャルスイッチ」という機能も追加されています。両OS版でサポートされている、新機能の「取り消し可能ドライブ」も大きなポイントです。さらに対応周辺機器の充実、特にUSB関連ですね、それとDVD-ROMのデータ読み込みのサポートなどは強くアピールしたい点ですね。あとは、ProfessionalとHome
Editionの両方をサポートしたWindows XP完全対応といったところです。
編集部:どちらかのOSだけの対応であったり、OSごとに別の製品としてリリースするメーカーが多い中、1つのアプリケーションでMac
OS 9とMac OS Xの両方に対応していますが、当初からこのような方針で開発に取り組んだのでしょうか?
修馬克氏:内部的にはコード自体は別のものなのですが、ファイルとしては1つのアプリケーションに見えるようになっています。開発中にもApple社と話し合っていたのですが、どのくらいのユーザーがMac
OS Xに移行しているかということを考えた時に、現段階では、まだMac OS 9をメインで使い続けている人が多いという風に判断して、両方に対応することを決定しました。ですから、次期バージョンでどういった対応になるかは、まだ決めていませんが、開発前にユーザー調査を十分行った上で決定していくことになります。
編集部:そのような方針は、他社にはあまり見られないことであり、非常にユーザー本位に考えられているなと思います。また、特に前にどちらのOS版のVirtual
PCを使っていたかにかかわらず、同じ状態から起動できるというのは、とてもうれしいですね。
修馬克氏:ありがとうございます。
編集部:DVD-ROMのデータ読み込みは、コンボドライブやスーパードライブでも利用できるのでしょうか?
修馬克氏:Macに搭載されているドライブはすべてサポートしています。
編集部:書き込みについてはどうでしょう?
修馬克氏:ぜひやりたいと思っているのですが、書き込みのタイミングなどの技術的問題があるため非常に難しいのです。CD-RやDVD-Rなどの書き込みは、今後の検討課題ですね。
編集部:開発体制はどうなっているのでしょうか?
修馬克氏:開発に関わっているのは、50人弱といったところです。これには、コーディングをする人間、品質を管理する人間、さらに、ローカライズやテスティングに関わる人間が含まれています。
編集部:開発期間はどのくらいだったのでしょうか? やはり、これまでと比べて多くの時間がかかったのでしょうか?
修馬克氏:開発にかかったのは14カ月くらいです。14カ月というのは、普通より少し長いといったところですね。
編集部:OSの選択のリストやインストーラなど、わかりやすく美しい、非常に優れたインターフェイスに仕上がっていると思うのですが、Apple社と話し合ったのでしょうか?
修馬克氏:インターフェイスだけにとどまらず、すべての面で、Apple社とは非常に密に話し合いを行っています。
内藤氏:当社の製品の特長として、他社の製品に比べOSの全体に関わってくる割合が大きいため、Apple社の協力がないと開発が難しいんですね。
編集部:Mac OS X版では、2つの新機能が追加されていますが、これがMac OS 9版で追加されることはないのでしょうか?
修馬克氏:デュアルプロセッサのサポートや「バーチャルスイッチ」といった機能は、開発ツールやそのための情報が豊富なため、Mac
OS Xでは開発しやすかったので、こちらに集中したということです。したがって、Mac OS 9版でのサポートは難しいかもしれません。当初の計画では、Mac
OS X版とMac OS 9版では同じ機能を実装することを目指していたのですが、ツールなどの関係でMac OS X版のみになりました。今後、Apple社からツールや情報が提供されればMac
OS 9版でも対応する可能性はあります。
編集部:ゲームはマシンパワーを必要とするので、Virtual PCをそのプラットフォームとして期待しないで欲しいというような話がありましたが、たとえば、Windows
XP用というように、ある特定のOSのビデオアクセラレータやユーティリティを提供することは考えていませんか?
修馬克氏:開発中には、常にスピードアップの機能を考えています。その方法には、すべてのOSに対して、特定のOSに対して、さらに、特定のアプリケーションに対してなど、さまざまな方法を考えています。ビデオアクセラレータだけではなく、これらの方法のすべてを盛り込みたいのですが、それは非常に難しいので、さまざまな方法を検討しているところです。
編集部:では、日本での出荷の目標はどのくらいでしょう?
Hagin氏:具体的な数字は申し上げられませんが、日本はConnectix社の全売り上げの約25%を占め、また、米国以外では約42%と一番の大きな市場です。ですから、これ以上の数字になることを期待しています。
編集部:Virtual PCは、バージョン3のころから、すでに高い完成度を達成していて、このバージョンで、さらに完成度は高まったと思うのですが、新機能の追加など、今後はどのような進化を考えているのでしょうか?
修馬克氏:実は、バージョン3でも同じように聞かれました。バージョン4の時も、やはり同じことを聞かれました(笑)。そして、今回も同様の評価をいただいているわけですが、次のバージョンでも、同じように驚いてもらえるように、さまざまなことを考えています。でも、何を足せばいいのでしょうか(笑)?
編集部:そうですね、同じインテルアークテクチャのマシンとして、「Virtual XBox」は考えていませんか?
修馬克氏:開発側ではいろいろなことを考えていますが、「Virtual XBox」を考えているかどうかなど、今はまだ具体的なことは何もお話しできません。
編集部:Mac OS X上で、さらに仮想Macを作る「Virtual Mac for Mac OS X」はいかがでしょう?
修馬克氏:「Virtual Mac for PC」については、よく聞かれるのですが、技術的にも法的にも、また市場的にも難しいのです。しかし、Virtual
Mac for Mac OS Xは、それらの問題はクリアできるので検討に値しますね。私のノートに書いておきますので、帰ってから開発陣にフィードバックします。
編集部:ぜひ、お願いします。個人的にとても欲しいと思ってます(笑)。
内藤氏:ちなみに、どのように使いたいですか?
編集部:現行のClassic環境の速度と安定性に満足できないので、それに代わるものとして使いたいですね。あとは、複数のMac
OS 9を実行したり、Linuxを動作させたりといったことですね。Connectix社なら実現してもらえると思っています(笑)。
修馬克氏:当社をそのように評価していただいていることは非常にうれしいことです。そのあたりも開発陣に伝えておきます。
編集部:「iPod」をWindowsマシンで使用可能にするMediafour社の「XPlay」のようなものは考えていませんか?
修馬克氏:申し訳ないのですが、今のところ、将来の製品につていはお話しできません(笑)。
編集部:Pocket PCとのシンクロソフトウェアはどうでしょう?
修馬克氏:Pocket PCのいくつかの機種については、Virtual PC上でシンクロ可能なことを確認しています。それにはMacのUSBポートをWindows側から使えるようにする機能が働いているわけですが、その機能を切り出して、たとえばPocket
PC用として製品化するかどうかまではお話しできません。
編集部:Connectix社は、「RAM Doubler」「CopyAgent」「DoubleTalk」といったすばらしい製品をお持ちなわけですが、これらのMac
OS X対応はどうなっているのでしょうか?
修馬克氏:昨年末に、どのアプリケーションをMac OS X対応にするかを検討し、ひとまずVirtual PCに注力することにしました。RAM
Doublerに関しては、Mac OS Xでは必要ないだろうと判断しています(笑)。CopyAgentとDoubleTalkについては、現在、検討中です。
Hagin氏:DoubleTalkについては、SMBクライアントの機能がMac OS X v10.1でサポートされたので、迷っている部分もあります。
編集部:Mac OS XのSMBサポートは、クライアントのみですし、機能的にもこなれていない部分があるので、DoubleTalkのようなOSと親和性のあるツールは欲しいところですね。
修馬克氏:実は、同じような発言は何度も聞いているんですよね(笑)。とにかく、そういった意見も参考にしつつ、技術的、市場的なことを考慮して検討していきたいと思います。
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