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Mac OS Xが届きました! ファーストインプレッション
〜果たしてMac OS Xはカンペキなのか?

執筆:青柳英穂

※画像をクリックすると大きく表示されます

24日午前9時半、「Apple Store」で予約しておいた、Mac OS Xのパッケージが自宅に届いた。事前にアップルからメールが届いていたものの、こんなに早く届くとはちょっとうれしい感じだ。早速インストールを開始。事前にMac OS 9.1をインストールし、Mac OS X用にパーティションも切っておいたので、Mac OS Xのインストールはすんなり完了した。詳しいインストールの方法は他でも取り上げられているのでここで省略。ここでは、それ以外の気付いたことなどを紹介していこうと思う。

おっと、ちなみにCD-ROMと一緒に入っているMac OS Xのマニュアルは、脚注に「Mac OS 9に慣れている人へ」という説明があったりとかなり良くできているので、インストールが完了するまで目を通しておくといいだろう。

Finderにある新しいフォルダの意味って?

まず、気になるのはFinder。ウインドウで目を引くのはやはり「ツールバー」である。カスタマイズ可能なツールバーには、デフォルトのセットとして「戻る」「表示」「コンピュータ」「ホーム」「よく使う項目」「アプリケーション」と並んでいる。「戻る」ボタンは、Webブラウザの戻るボタンと同じような動作をすると考えればいいだろう。上下のディレクトリ階層へ移動するには、今まで通り、ウインドウメニューのタイトル部分を「command」+クリックすればいいし、「パス」をツールバーに登録しておいても便利そうだ。「表示」ツールで右の「カラム」を選択すると、ディレクトリが左から右へと深くなる複数のリスト表示に切り替わる。並び順序は「名前」のみであり、変更日やサイズで並びかえたければ、まん中の「リスト」表示を従来どおり使うことになるだろう。

Finderウインドウのツールバーカスタマイズ画面。ほとんどがフォルダを呼び出すボタンだが、「新規フォルダ」や「削除」ボタンも使えるだろう。「接続」を使えば、ローカルネットワークにアクセス可能

ツールバーから「ホーム」ボタンを押すと、カスタムアイコンが使われたフォルダが収められた「Home」ディレクトリに移動する。「Desktop」「Library」以外は、iDiskの構成と良く似ているところが何やら意味深い。「よく使う項目」ボタンでは「Applications」と「Documents」ディレクトリのエイリアスが置かれている「Favorites」ディレクトリにジャンプする。

「よく使う項目」フォルダといえば、Mac OS 9でもお馴染みのフォルダで、フォルダやファイルを登録しておけばオープンダイアログで呼び出すことができていた。Mac OS Xでもオープンダイアログから「Favorites」の内容を表示できるが、フォルダのみに対応しており、「Favorites」にファイルやアプリケーションを入れても、オープンダイアログにあるポップアップメニューから呼び出すことはできない。というより、オープンダイアログで呼び出せるのは、ディレクトリのみ、ということになってしまったらしいのが残念だ。

「ホーム」を呼び出すと、ユーザーのHomeディレクトリが呼び出される。Mac OS Xでは主に「Library」フォルダを使ってユーザーそれぞれのカスタマイズを行うことになる

こちらは「Favorites」ディレクトリ。いわゆよく使う項目というヤツだが、今までのMac OSとは若干使用が異なる

 

ツールバーはやっぱり「Internet Explorer 5」のツールバーと良く似ているのだが、Finderだけでなく、付属アプリケーションである「Mail」や「Address Book」にも搭載されている。フォルダを呼び出すボタンばかりのFinderに比べ、こちらは目的がはっきりしているからか、用途の分かりやすいボタンが並ぶ。

そして、コンテキストメニューを使って、ツールバーのカスタマイズを呼び出したり、アイコン表示からテキストのみの表示へとモードを切り替えたりできるなど、少々進化が見られる。ちなみにFinderのツールバーには、独自にファイルやフォルダを登録してランチャ代わりに利用できるのだが、どちらかというとDockを使った方が使い勝手は良いようだ。

「AddressBook」のツールバーカスタマイズ画面。慣れてしまったら、アイコンのみ表示モードにすれば、たくさんのツールボタンを使えるだろう
「Mail」で使えるツールボタンは多種多様。
メールボックスとメール作成中のウインドウで、
使えるツールボタンもそれぞれ用意されている

使い勝手が向上したDock

見た目ばかりが取り沙汰された「Dock」も、ポップアップメニューをサポートしたことで利用の幅が広がっている。フォルダやディスクを登録すると5階層下までメニューに表示させることができ、ドラッグ&ドロップにも対応している。ただしDockに登録されたフォルダの、さらに下にあるディレクトリへとドロップすることはできない。

Dockにディスクやフォルダを登録すれば、ポップアップメニューで、内容を表示したり、起動することも可能だ。アプリケーションにもポップアップメニューは利用でき、「Dock Extra」と呼ばれる専用のアプレットも用意されている

だが、これでポップアップフォルダと同様の機能がMac OS Xでも使えるようになるわけだ。ちなみに複数のフォルダを登録する場合、それぞれにカスタムアイコンをつけることで一目で判別することができるようになると思う。ポップアップメニューは「ゴミ箱を空に」したり、アプリケーションの「終了」や「Finderに表示」「Dockに保存」などのコマンドも使える。Dockにしまったウインドウには「ウインドウをしまう」というコマンドが出るものの、これはグレーになって使用できなかった。またアプリケーションを隠すと、Dockに格納されたウインドウアイコンも、Dockから隠すためのアニメーションを見ることができる。また、「command」+「option」+「D」キーでDockを隠すことができるので、このショートカットはこれから頻繁に利用することになると思う。

インターネット周りはほぼ合格

Webブラウザはプレビューリリース版のIE5.1b1日本語版が付属している。「ブラウザの色」が増えたことぐらいしか、前バージョンからの違いは見つけられなかったが、IEは相変わらず不安定で良く落ちた。標準のメールソフト「Mail」は、「Outlook Express」と「HotMail」の関係のように「Mac.com」を特別なアカウントとして利用する。Mac.comアカウントを取得するためには、iToolsを利用することになるが、インストール後のセットアップ時に無料サインアップできる他、システム環境設定の「インターネット」でもサインアップが可能だ。ネットワークの設定は、無事、再起動なしで設定の変更ができるようになり、PPPoEにも対応した。ちなみに「作業環境マネージャ」の機能も追加されたとのことだったが、実際には、この「ネットワーク」の設定を切り替えることができるのみに留まり、Mac OS 9で実現していた、多数の設定を切り替えることまではできない。

「iTools」に登録すると取得できるMac.comアカウントは、IMAP4対応になり、「Mail」では特別なアカウントとして取り扱われる。Mac.comのSMTPサーバーも利用可能だ
「システム環境設定」。「インターネット」でiToolsの設定を行うことができ、デフォルトメールやブラウザの設定も行う。「ネットワーク」はTCP/IPやAppletalk、プロキシの設定など。Location Managerもどきの機能もついている


十分な仕上がりのClassic

Classicの動作自体はかなり安定している。Classicを動作させることで全体のパフォーマンスは若干低下するようだが、むしろClassicアプリケーションを使っていた方が、速度的には快適な気がする。また、Classicアプリケーションが実行されていなければ、Classicをスリープさせることが可能になっており、他にも起動時オプションを選択できたりと、いろいろ細かい機能が追加されている。Mac OS X非対応アプリケーションでは若干の不具合を感じたが、Mac OS 9で利用している時と体感速度においてもほとんど変わらないところは素晴らしい。

Classicは非常に安定しており「システム環境設定」で設定できる内容も増えた

「Image Capture」に注目

付属しているアプリケーションには、Public Betaの時とほぼ一緒だが、一部のソフトは使い勝手が向上している。特に「Image Capture」は、デジカメをホットプラグした際、自動でハードディスクに転送することができ、「Home」にあった「Pictures」「Movies」「Music」フォルダにファイルを振り分けることもできる。このことは「Home」ディレクトリにあるフォルダ達の謎を解くヒントになっている感じである。

デジタルカメラをUSBでホットプラグすれば、自動的に「Image Capture」を起動し、画像データのダウンロードが可能。またスクリプトを使って画像処理を行うこともできる

ようやく歩き出したMac OS X

ログイン時にrootアカウントが使えないようになっていたり、Sherlock2の「エンターテイメント」にフジテレビに続いて「TBS」が追加されていたりと、調べてみるといろいろ面白いことが見つかる。しかし、全体的に、まだまだ荒削りだなあ、というところが否めないわけで、不具合や不満点をあげればどんどん出てくる感じだ。しかし、アップルが明言するように「Mac OS X」は生まれたばかりのOSであり、今年の夏までには対応するソフトウェアが続々と登場して、さらにブラッシュアップされたバージョンが登場するに違いないだろう。CD-R/RWやDVDのサポートは絶対必要なものだが、今後もユーザーから提言される、細かい改良もできるかぎり汲み取って欲しいと思う。


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